チームビルディングスキルの身に付け方
チームビルディングスキルの身に付け方
新着情報
お知らせへマネージングリーダーを目指すためのワークショップです。少人数のためリラックスして受講可能です。
マネジャーひとりひとりの課題背景は様々。自身の課題克服にフォーカスした1dayセッション。
会社からの期待、チームメンバー、マネジャーの仕事や生活習慣は十人十色であるため、カスタマイズされた練習方法が必要となります。一緒にディスカッションをして道筋を見出していきます。
エクセレント マネジメントワークスで行っている管理職セミナー、マネジメント研修の講座を紹介します。
WEB講座を含めた4つの講座で、管理職の方、マネジメントについて悩みや不安を抱えている方へ問題解決の道筋を一緒に考えていきます。
コース・内容 | 参加費 |
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Web講座 The Excellent Manager セッション 少人数(1−3名)で「Zoom」を使用しておこないます。 マネージングリーダーを目指すための管理職セミナー、マネジメント研修です。 |
10,000円/1名 |
Web講座 個別相談/ビジネスメンター 「Zoom」を使用しておこないます。 具体的な課題に対して、短期的に解決に導くアイディアや中長期に捉えて「それを克服するための練習方法」を一緒に考える管理職セミナー、マネジメント研修です。 |
3,000円/約1時間 |
なお、最新の講座情報はお知らせに追加されています。
近年は会社の組織力が大切な時代になってきています。昔は会社の一部の人達が能力を活かし、あとの人達はその指示を受けて業務を行っていくワンマンスタイルも多かったですが、その形では業務の多様化や高度化が進む現代に対応できなくなりつつあるのです。それぞれの専門知識や経験、技術を活かして最大限のパフォーマンスを発揮することによって、初めて大きな成果が得られる時代にもなってきています。
そうした状況の中で、しっかり成果を出すために注目されているのが「チームビルディングスキル」という考え方です。今回はこの言葉についての説明と、具体的な取り組み方、そしてどのような効果が期待できるのかといったことを順にご説明してまいります。組織力が少し弱くなってきたといったことでお悩みの経営者の方は是非参考にしてください。
成果を出し続ける強力な組織をつくるために最近注目されている「チームビルディング」という言葉や特徴を、まずはしっかりと理解していきましょう。
チームビルディングとはチームとして複数名が目標達成を目指すまでの手法のことです。チームメンバーそれぞれが自分の能力を最大限発揮し、ある目標に向かって、最も効果の高いやり方でパフォーマンスを一人一人が最大限発揮できるようにしていくことを目指します。人数がいればその分だけプラスになるように、それぞれのチームメイトが目的の達成にコミットして取り組んでいく集団を目指す方法なのです。
チームビルディングの特徴として、まず会社組織に関わっているありとあらゆる社員を対象にしていることが言えるでしょう。立場や年齢などにかかわらず目的に必要であれば、若手社員や内定者、それからパートやアルバイト従業員までこのチームビルディングを実施すべきであると考えられています。
またもう一つの特徴は、身に付ける手法に様々なものがあるということです。「組織力をつける」と言うと社内ミーティングや研修などがまず思い浮かぶかもしれませんが、そういったものにとどまらず合宿、スポーツ大会や社員旅行といったレクリエーションイベントという形で楽しく学ぶ側面もあるのがポイントです(具体的な方法については後述)。
チームビルディングが目指す何よりの目的は、会社や組織などといった人の集合体をしっかり意識し、それぞれの社員が持てる力を最大限発揮して、機能させることです。業務が非常に多様化してきている時代の流れの中でワンマンチームなどではなく、それぞれが得意な分野で得意な仕事をしっかりとこなしていくことが目標です。
毎日の業務をこなしているうちに企業の目的やビジョン、それから信念に対しての意識も次第に薄れていき余裕がなくなって、周りの社員と協力しあったり、大切な連携も取れなくなってきてしまうようなこともあります。繁忙期の過酷なビジネス環境下でも成果を出すために企業の掲げるビジョンを忘れず、一つの目標に全員一丸となって取り組んでいく力をつけるのも、大切なチームビルディングの目的の一つと言えるでしょう。
一度チームビルディングをしっかりと身につけて目標に向かって取り組んだという共有体験を経て、信頼関係をさらに強固なものにしたり、コミュニケーション力や、質問力、問題解決能力といった個々の能力の向上を目指すのも目的の一つです。
では具体的に、どのように企業でチームビルディングの認識を広めて実践していくのかについてご説明してまいりましょう。
チームビルディングを行う上で、「タックマンモデル」というチーム形成のプロセスモデルを理解しておきましょう。このモデルは、以下のステップでスキルを高いチームが形成されていく流れを説明したものです。
どのようなチームでも最初から完璧なチームワークを発揮できることはまずありません。たとえば新しい部署や新入社員が新しく配属されてきた状況などにおいてよく見られますが、まだ最初は、組織としてどのようなことを目指していくかなどといったこともよく設定されていない面もありますし、またお互いのこともほとんど知らない状態です。そのためそれぞれが自由に働いてしまったり、あるいは譲り合い過ぎてしまったりといったような状況が生じます。このような形成期には、リーダーが率先して具体的な目標を明確にすることが必要となります。
プロジェクトが進行するにつれて、次第にメンバーそれぞれが意見を出し合うようになったり、考えを出しあったりするようになり、それらがぶつかり合ってしまう時期が訪れます。この段階では、客観的で論理的な思考をすることが大切です。偏見や先入観なく相手の意見を聞き、それを正しく分析し、正しく評価し、チーム全体が納得できる答えに導いていくことがリーダーとしての役割です。
混乱期を経て、次第に互いの考え方のクセや理解することができるようになってきます。それぞれの強みも把握し「これはあの人が詳しい」とか「この技術に関してはあの人が様々な経験を積んでいる」と言った中で自分自身のポジションなどもそれぞれ定まります。さらにお互いのことをわかりあえるようになり、助け合ったり、タスクを合理的に振り分けたりできるようになっていきます。
統一期を経て、組織として次第にプロジェクト達成に向けて能率的に動けるようになってくる時期です。プロジェクトを一度成功させれば、その体験が共有されさらに結束力が強まっていきます。またそのチームに対しての信頼も深まり、メンバー自身がそれぞれ考えてそれぞれに動いてしっかりと成果が出るようになってきます。またメンバー間の希望のすり合わせや、役割分担なども無理なく行えるようになります。ここまでくるとリーダーの必要性も薄れ、どちらかというと新メンバーの育成などに回るようになるでしょう。
プロジェクトが終わり、チームの必要性がなくなれば解散となります。組織というものはいつまでも同じメンバーでいるということはありません。いずれ終わりが来ますが、大切なのはこのチームで仕事が出来て良かったという感想を得られることで、また次にチームを成功に導くモチベーションへつながっていきます。
このような強力な組織を育成していくために具体的に行っていく方法を4つご紹介いたします。
ミーティングや個人面談は、チームビルディングの基本と言えるでしょう。重要なのは目標を達成しようとする意識ですが、同じ目的をしっかりと共有することがとても大切です。またそれぞれが意見する機会を設けることによって、互いの価値観や考え方が明確になり、意思疎通がスムーズに進んでいきます。
簡単なボードゲームなどを利用して、チーム内で交渉やゴールをすると言った仮想のビジネスを行うことで、チームビルディングを構築していく方法です。実際の業務を行いながらチームビルディングを形成することもできなくもありませんが、一度に多くのことをやるため注意が分散されて成果が出にくくなります。ゲームといった仮想の場を設ければ、誰もがチームビルディングの形成だけに集中して取り組めるようになり、より効率的にチームの結束力を強められるのです。
以前は社内でなく社外に出て行う活動は気晴らし程度の役割で、組織の結束力を強めるために行うという意識は薄かったかもしれません。キャンプやサバイバルゲーム、バーベキューといったことはチームワークを高める意味でも有効なのです。
一体感を強める訓練としてスポーツも適切と言えるでしょう。チーム同士で競わせることや、それぞれの得意不得意をしっかりと見極めてポジションなどを決定していくといったことはまさにチームビルディングのエッセンスを十分に備えています。しっかりとそれを意識して行うと、大変効果的なものとなります。
上記のようなチームビルディングを導入するにあたって社内イベントとして開催したり、合宿や研修を開くという方法があります。
社内イベントとして開いたような時には、いろいろな立場の社員がいる環境の中で、それぞれの能力やスキルを活用した組織づくりをするためにスポーツ大会や社員旅行などといった社員イベントを開催するのが有効と言えるでしょう。新入社員を対象に運動会やマラソン大会を導入している企業や団体などもあります。
難しいプロジェクトや新しいイノベーションを発掘したい時には、合宿や研修を開催し、数日間の時間を取って本格的に取り組むこともすすめです。通常業務を行っている場所から離れることによって、よりそれぞれの個性が理解できたり、新しいアイデアを生み出すという面でも、生産性の高い職場環境づくりに効果的になることは間違いありません。
注意点についてもしっかり理解しておくことで、より効果的な研修や合宿を行えるようになります。
チームビルディングを行う時、しっかりそれぞれのメンバーの自主性を引き出し、それが目標達成に向けて機能していることが大切になります。そういった点で、このようなチームビルディング形成のイベントや合宿などが強制的になってしまうと、あまり意味がなくなってしまいます。「なぜ行うのか」といった目標を明確にして、それぞれがチームビルディングに対しての知識を深め、意識を高めることが前もって必要です。
もう一つの注意点は、チームメンバーをあまり頻繁に入れ替えないことです。本物のチームを形成するならば、目先の結果ばかりにとらわれず一定期間は同じチームで繰り返していく面も必要であり、先述したタックマンモデルの、今はどのステップにいるのかをよくチェックしながら長い目で見守っていきましょう。
チームビルディングを行うメリットについてしっかりと理解しておけば、その効果を最大限に引き出せるようになります。
お互いの価値観や能力を踏まえた上でチームビルディングを取り組むことによって、お互いの能力や価値観などがよくわかっている状態になるので、遠慮なく意見を言い合えるようになります。その結果会話が増え、声も掛けやすいという状況になるためチームメンバー同士に日常的に交わされる指示や依頼、それから連絡・報告などに伴う負荷も軽減されるという面で大きなメリットがあります。
チームビルディングによって風通しの良い職場環境を作り出すことで、日常業務を行うことに対するストレスが軽減されます。また自分の能力を周りのメンバーが頼りにしてくれているということを認識することによって、心理的な余裕も引き出され、業務への主体性や集中力も発揮できます。
もちろん一人の頭で考え出したものよりも複数の人間が考え出したものの方が当然生産性も上がりますし、品質も高まります。チームビルディングによって、しっかりそれぞれの役割や能力を発揮したものを作れるようになることによって、生産性が上がり、目標達成へのスピードも早まっていきます。さらには決して一人で成し得ない組織のイノベーションなどにつながっていくことも期待できます。
【まとめ】
今回は組織の生産性アップのために注目されている「チームビルディング」という考え方について、その言葉の説明や具体的な取り組み方、そしてその期待できるメリットについてご紹介してきました。
一人よりも複数の方が成果が出るということは頭ではわかっていても、なかなかそれぞれが統一された状態は作り出せないものです。バラバラになるくらいならば、上司一人が考え部下に指示を出していくというような形の方が成果が出ることはあります。しかし情報が溢れるようになった現代においては、まさに一人だけの力ではなかなか競合と闘えない時代になってきており、それぞれがそれぞれの能力を遺憾なく発揮してはじめて成果出せるようにもなっています。また、個性のぶつかりあいから予想もつかない新しいイノベーションが生まれる可能性もあります。ぜひチームビルディングの取り組みを行い、現代にもしっかりと成果を上げられる強い組織を作っていきましょう。