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1/100人のマネージングリーダーになる The Excellent Managerコラム

2020.4.12

コロナ状況下でマネージャーがすべきこと

初めに、
新型コロナウィルスの感染拡大の影響により全てのビジネスが大きな影響を受けています。
多くの企業が在宅勤務を中心に働き方を変えてビジネスの継続、維持に懸命に取り組んでいることと思います。
また、中小・個人経営のお店の多くは営業自粛を余儀なくされ、先行きへの不安は急激に深刻さを増してきています。
一方で、医療機関を始め最前線で対応をされている方々は二次感染の恐怖と向き合いながら既に限界を超えても尚、日々職務に取り組んでおられます。
今回は、こう言った状況の中、企業の第一線でチームを預かるマネージャーは何を考え何をすべきか?について考えてみます。

今の状況をどう捉えるか?
コロナの状況はある程度長期化することが予測されるものの日本特有の真面目さから来る行動変容によりいづれ収束に向かうはずです。
しかし大事なのは、その間に根付いた人の行動変容は完全には戻らない(当たり前になってしまうことがいくつも起こる)ということです。
さらに長期的視点に立てば、同じような新型ウィルスはこれからもいくつも出現しパンデミックを引き起こしては収束するということを繰り返すだろうと予測されます。

つまり、今の状況の捉え方としては、
・今回の新型ウィルスによる世の中の劇的な変化は「想定外」だったが、今後は「想定内」にしておかなければならない
・コロナはいづれ収束に向かうだろうが、その間に根付いた人々の行動変容は完全には戻らない
・とすれば、コロナ以前の世界は訪れないことは大前提として、市場環境としては「今の最も酷い状態」と「戻りきらない状態」の幅で行き来する
ということになります。

マネージャーは何を考え何をすべきか?
今、そして今後の市場環境予測を的確に捉え「想定内」とした上で、「そもそもマネージャーは何をする役割の人」を掛け合わせて考えていく必要があります。
マネージャーは「メンバーを良い状態に保ち」「チームを良い状態に保ち」「チームとして最大の成果を継続して出し続ける」ミッションを請け負っている人です。
となると、当たり前のこととして考えなければならないことは、
・今の状態を踏まえて、どのようにしてメンバーを良い状態に保つのか?
・今の状態を踏まえて、どのようにしてチームを良い状態に保つのか?
の2つになります。

先ずメンバーですが、
多くは在宅勤務と仮定しますと、
・通勤における負担は(準備を含め)軽くなっています
・場合によっては家のことも少ししながら仕事ができます
・しかし、集中することは人によって少し難しい面があるかも知れません
という状況で基本的にメンバー側の仕事環境に問題は無いようです。
マネージャーとしてパフォーマンスへの影響を心配されることもわかりますが、メール、電話、ウェブ会議をうまく組み合わせていけば大丈夫です。特にウェブ会議はいつでも直ぐにできるので、私の実感ではかえってOffice勤務している時よりもちょっとした打ち合わせと合意形成のスピードは増していると思います。エンゲージメント維持のための「承認」は、ウェブ会議時やメールでもある程度可能なので工夫してみてください。

次にチームですが、
こちらはしっかりリーダーとして考え、今後を示さなければなりません。
個人もそうですが特にチームの組織エンゲージメントを考える場合、その土台は「勝ち筋の見える(納得性の高い)戦略」が重要になってきます。
現状のビジネスが傷んでいる状況を目の前にして、チームには「いつまでこの状況は続くのだろう」「長期化した場合はどうなるのだろう」という何とも言えない不安が広がっているはずです。もしマネージャーが「いづれ戻るだろうからその時にはみんなで頑張って巻き返そう」的なスタンスでいたらどうなるでしょう?かなりの頼りがいの無さですよね。このような状況ですから優秀なメンバーの転職リスクは低いものの、今回のコロナの状況の酷さを考えると「単に明るく希望を持って」ではかえって不安が募ることになりますし、先に述べた通り、完全に切り替わる市場環境での戦い方を見誤ると、それこそマネージャーとしてのミッションを果たせなくなります。
戦略の立て直しは業種やその企業・チームのポジションによって異なると思いますが、忘れてはならないことは「人は人になるべく会わなくなる」が程度の差はあれ普通になっていく。そして一旦今回のようなことがあれば「一切会わなくなる」との間で市場環境は変化しながら時代は進んでいくということです。
かつての「産業革命」や「スマホの出現」と同じかもっと大きな時代の転換期と位置付けて「戦略の再構築」をしていくことで、長期的なビジネスの成長を可能にします。逆に言えば「しなければ一気に淘汰される」ことを理解しチームを導いていくことがとても重要になるということです。
マネージャーがそう言った視点で「勝ち筋の見える戦略転換」を打ち出したチームと、「とにかくコロナに勝利しよう!」的な不明瞭なメッセージを発しまくるマネージャーのチームでは士気と結果に決定的な差が生じることは明白ですよね。月並みですがダーウィンの進化論よろしく、時代に適応してこそです。

まとめますと、
・コロナはいづれか収束するが人々の行動変容は完全には戻らない
・市場環境は「今の状態」と「完全に戻らない」状態を行き来しながら推移する
・それを前提にした「戦略の再構築」が絶対で、それによってチームの組織エンゲージメントは高く維持される
延いてはマネージャーのミッションは果たされるということです。

エクセレントマネジメントワークス 原田 貴之