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1/100人のマネージングリーダーになる The Excellent Managerコラム

2020.3.22

戦略の話(それって戦略ですか?)

企業には成長戦略なるものが必ずあります。そしてその成長戦略を進めていくために、事業部や部門、チームはそれぞれ戦略を立案してビジネスに取り組んでいます。しかし、私はプロの戦略家ではありませんが、その程度の私からみても「それって戦略ですか?」ということは結構多くて「あれではメンバーは動きにくいだろうな」と思うことがあります。
ということで、今回は「戦略」について考えてみたいと思います。

持続的なビジネス成長を果たす
マネージャーのミッションは、個人とチームのエンゲージメントを高く維持して「チームとして持続的に高い成果を出し続ける」ということに尽きるわけですが、そのためには、「戦略」が必要になります。優れた戦略をエンゲージメントの高いメンバーが実行していくからこそ「持続的なビジネス成長」を果たすことができるという理屈です。

優れた戦略とは?
私の考える「優れた戦略」とは、とてもシンプルで僅か5つの要素で構成されていることです。
1、課題解決の芯をくっていること
2、戦略そのものが行動を表していること
3、全員が覚えていられるほど「平易な言葉でシャープに表現」してあること
4、相手(競合)との差別化ができていること
5、誰からも「勝ち筋」が見えること
いろいろな考え方があると思いますが「戦略」自体が本来戦争の時の戦い方の大方針と考えると、そもそも「分かりにくい・覚えてられない」ということは致命的です。
例えば、「我が社の成長戦略はXXXX製品を広く展開して世の中を少しでも良くしていくことです!」とか、「我が社の戦略は、XXXXサービスを世に広め、あらゆるステークホルダーの期待に応えることです!」といったような戦略?らしきものは意外と多いものです。(正直、何を言っているのかすらわからないですし、皆さんは気付かれていると思いますが、例は2つともスローガンですよね)

戦略構築のやり方
戦略を作る上で、最も重要なのは「課題の設定」です。課題というと「起きている現象や結果」を想像しがちですが、実は真の課題はその奥に潜んでいることが殆どです。例えば、「このチームの課題は、売り上げが伸びていないことである」とか、「我がチームの最大の課題は、実行力が弱いことである」とかよく言いがちですが、2つとも真の課題ではありません。「売上げが伸びない」は「結果」ですし、「実行力が弱い」は「現象」だからです。様々な要因や状況がありますので一概には言い切れませんが、本当の課題は「その状態を放置し、真面目に向き合うことを避けてきたこと」であり、例えば、その際の戦略の例としては、「マネージャーをXXタイプに刷新し、リソースをXXXX領域に集中させてXXXXをいつまでに完遂し、XXXX領域でのシェアをX%奪取する」というように、真の課題に直結し、それ自体が行動を表し、誰もが分かりやすい言葉で表現してあることが基本となります。
課題設定が最も難しい理由としては、上述の例のように真の課題は往々にして自分やチームにとって「耳の痛い」ことであることが多いからです。誰しも向き合うことが苦手だということです。しかし、そこに真摯に向き合わなければ「優れた戦略」は構築できませんし、課題は永遠に課題のままでしょう。

ボウリングと同じこと
次に、大事なことは、リソースを何に集中させるか?を決めることです。多くの場合、リソースは限られています(全方位的に相手を圧倒する資金と人材を惜しみなく投入できることは中々ありませんよね)。つまり、引き算で「何をやらない、やめるのか?」決めることです。これも言うが易しですが「優れた戦略」を構築する上で重要になります。イメージとしては「ボーリング」です。ストライク取るためにピン10本全部に当たるように投げるのではなくセンターピンにどう当てるのか?ということです。戦略においても同じで、センターピンを何か?限られたリソース(人数、時間、エネルギー、お金)を集中させて二次的三次的にドミノを起こすポイントを定めるということです。

そして、これも重要なことですが、実行するメンバーに「勝ち筋が見える戦略」になっているか?ということです。何故なら基本的に「人は勝ち馬に乗る」からです。現場感のある人が肚落ちする納得性の高い戦略で、エンゲージメントの高いメンバーがしっかり取り組めば成果につながる可能性は格段に上がってくるでしょう。

エクセレントマネジメントワークス 原田 貴之