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1/100人のマネージングリーダーになる The Excellent Managerコラム

2020.3.21

しらけのカルチャー

チームビルディング

以前あるマネージャーと話をしている時に「チーム全体に覇気がなく士気も低い」という問題で困っていると聞いたことがあります。
こういったことはマネージャーとして様々なチームを担当すれば時々直面する厄介な問題です。仮に「しらけのカルチャー」として考えてみたいと思います。

「しらけのカルチャー」とは、
ひと言で云うと「笛ふけど踊らず」ということです。
症状としては、目標に対して「達成の意欲があまり感じられない」とか、目標達成に向けてのミーティングをおこなっても「意見が出てこない」とか、決めたことが「ありとあらゆるできない理由をあげて実行されない」等、とにかくチーム内の「マイナスのオーラが強い」状態です。
既に今の状態も問題なのですが、この状態が長く続くと「メンバーは成長しない」「目標未達が何期も続く」「それが当たり前な雰囲気が浸透する」というように、チームとしては「計り知れないダメージ」を受け、使い物にならないチーム(会社としては非常に大きな無駄なコスト)となってしまいます。そうなってしまうと、メンバーもマネージャーも不幸なことですよね。そうなってからでは遅いので、マネージャーは、問題を正面から受け止めてチームの立て直しをできるだけ早く行わなければなりません。

どのようにして?立て直すのか?
状況は様々だと思いますが、先ずおこなうべきは原因の分析です。何故なら(当たり前のことですが)、結果・状況・状態には「そうなった原因」や「それなりの理由」が必ずあるからです。少し具体的に言うと、この状況を引き起こしている原因が、大きく分けて「メンバーの性格や仕事への価値観が影響しているのか?」「不満からくる愚痴なのか?」「警鐘(シグナル)なのか?」ということです。それをメンバー毎に慎重に見極めなければなりません。
例えば、仕事に対する考え方、価値観が「生活をしていく上でのお金を稼ぐ手段としてのみという位置付けをしている」ということでしたら、「その働き方は勿体ないこと」という切り口でしっかり話をしていく必要があります。確かにお金を稼ぐことは大事なことですが、貴重な人生の時間をそれだけに費やすのではなく、仕事をしながら先々「人生を懸けてやりたいことができた時に」必ず必要になるスキルや能力を身につけておくことが重要になってくる。そのことは、今の仕事を通じて身に着けることができる、それは「お金(給料)をもらいながら一石二鳥、三鳥で出来る」と、その方が今の仕事も充実するし、何より楽しいはずだ、という方向性の話です。
また、不満があってやる気が萎えているのであれば、例えば、不満がある中で仕事をするということはどのような感情の動きがあるのか?不満を抱えていない状態の時と今とでどのように動きに違いがあるのか?を自分なりに「解析をし、言語化して脳に刻んでおく」ことをしてみることを勧める。それは、将来自分が不満を持たれる立場となった時に、必ず使える経験として役に立つことなんだ、という話をすることもできます。今自分が経験していることを「無駄にしない」ようにするということです。
あと、警鐘(シグナル)である場合、その理由は様々ですが、普通は「退職を考えている」というケースが多いと思います。その場合は、そのメンバーにとって「良いこと」なのか?「不幸の始まり」なのか?によって対応は異なります。このケースについては、以前のコラム「メンバーに辞めたいと相談されたら」に詳しく書いていますので参考にしていただければと思います。

信頼関係が大前提
いづれの対応も「信頼関係」が大前提となります。もしその点がそもそもの問題なら、先に「信頼関係の再構築」を図らなければ何をしても解決の方向に進むことはありません。
やめた方がいいことは、信頼関係も薄い状態なのにマネージャーがひとりで盛り上がって、「こうやっていこう!」と狼煙を上げることです。これは最悪です。さらに「しらけ」が深まって事態をさらに悪化させてしまいます。

良い兆候は「ちゃぶ台返し」
一度「しらけのカルチャー」が蔓延すると、立て直しには少々苦労しますし、時間もかかります。しかし、マネージャーとしてこういったケースをしっかり経験しておくことは貴重な資産となりますので、前向きに捉えて取り組んで欲しいと思います。取り組みを続けていて良い傾向の現象のひとつは、ミーティング中に「これちょっと違うよね!」とか「今更ながらなんだけどやっぱり違和感あるんだよね!」といったいわゆる「ちゃぶ台返し」が出てくることです。おそらく「しらけのカルチャー」が蔓延しているチームのミーティングは「沈黙の会議」となってるはずなので、「ちゃぶ台返し」がいつでもできる雰囲気が出てくることはとても良い兆候なので、絶対に否定しないように「よく言ってくれました!」という扱いで対応をしていけば「しらけ問題」は解消に向かっていくはずです。

エクセレントマネジメントワークス 原田 貴之