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1/100人のマネージングリーダーになる The Excellent Managerコラム

2020.3.14

多様性について(チームレベルで大事なこと)

企業経営にとって多様性(ダイバーシティ)は、経営戦略の柱としての位置付が最早あたり前の状態であり、今後さらに重要が増していきます。
同じことがチーム単位でも云え、チーム力を上げていくためにとても重要なことは間違いないのですが、一方でマネージャーのマネジメント能力が問われることになってきています。
ということで、今回は「多様性」について考えてみたいと思います。

「多様性がある」とは
ひとことで言うと「様々な背景を持った人たちがいる」ということです。
例えば、性別や人種、LGBT、経歴等々、「いろいろ異なった成り立ちの人たち」ということですね。
重要なことは、「同じ目的、同じ理念に共感している」ことが大前提であり、「ただいろんな人が集まっている」ということでは決してありません。(そこは押さえておかないと、話が噛み合わないことになってしまします)

企業にとって「多様性」がなぜ重要なのか?
過去のように人口も増加傾向、多産多死により若い世代の割合が高く、大量生産大量消費で経済が右肩上がりの時代では、同じ背景、同じ考え方の主に男がビジネスの中心を担い、とにかく長時間労働で量をこなしていくことが成功への近道でした。(24時間働けますか?ビジネスマン!というキャッチコピーが流行っていたことが査証ですね。書きながら思い出しました)
今や状況は完全に一変しました。主として人口オーナス+情報テクノロジーの急速な進化によって、ビジネスにおける「これまでの当たり前」は通用しない時代となりました。かつて磐石と信じられていた業界が、極めて短期間のうちに、これまで全然関係なかったテクノロジー企業の参入により、最も簡単にルールを書き換えられ、ディスラプトされていることが現実です。人々の興味や生き方までもが多様化しています。今ですらBUCAの時代と呼ばれ先が読みにくくなってきているのですが、この先はもっとその傾向が強くなることは明らかです。
そういった理由から、同じ背景、同じ考え方、主に男性、を集めてとにかく長時間労働で成果を出すモデルでは、ビジネスの持続的な成長はあり得る訳もなく、企業が創業理念を全うしていくためには、「様々な考え方をもつ人達」で先の読めない時代に勝負を掛けていく以外に勝ち筋はないのです。

チームレベルで大事なこと
ここまでは企業レベルで主に一般論を整理しましたが、では、マネージャーとして、チームレベルでの多様性をどう考えるか?について話を進めます。
先ず、大きな疑問として、多様なメンバーを集めてくるは分かるが会社単位ならまだしもチーム単位でできるのか?ということがあると思います。
確かにチームの人数は限られており、メンバーを「多様性の名の下に」コロコロ変えるなんてできる訳がないですよね。
であるなら、チームにおける多様性は「絵にかいた餅か?」というと、それはそれで「芸がない」ということになります。
そもそも何故様々な背景を持つ人たちに集まってもらった方が良いのでしょうか?目的や理念の共有は前提であれど、単に見た目や内面のバリエーションの問題ではないはずです。その本質は「様々な違う考え方」を持った人たちに集まってもらうことにあるのです。
私は、チームには「既に多様性はある」という考えです。チームメンバーは一人として同じ人はいません。出身や生い立ちも違いますし世代も性別も違います。これまで生きてきた背景が全員違う、好きな食べ物やテレビ番組、趣味、全て違います。つまり「仕事に対する目的や理念を除き」価値観は多様で元々考え方は様々なのです。
問題は、心理的安全性を土台にした「いろいろな意見が思うように言える環境」「思い切って言うことを良しとするカルチャー」の整備が不十分ということです。これさえ突破できれば何も問題はないのです。

マネージャーの力量が問われる
そうなってくれば、あとはマネージャー自身の問題ですよね。例によって実現するのは「言うが安し」ということになりますが、地道に能力を高めていけば大丈夫です。
必要となる能力やスキルは、メタ認知、想定内に収める、ブレスト&ファシリティー、といったところです。
そして理解しておかなければならないことは、多様性のマネジメントです。多様性はマネージできないと返ってチームの生産性を下げることになり、引いてはチーム崩壊のリスクさえあります。マネージャーの力量がこれまで以上に問われる時代になっているということです。

まとめ
・多様性は大事、しかし多様性があるだけでは意味がない。目的や理念に共感していることが大前提。
・チームレベルで考えると、既にチームメンバーには多様性はある。様々な考え方を引き出すことができるかどうかが鍵。
・最も重要なことは、多様性をマネージすること。マネージできないと逆効果となる。多様性をマネージするには、引き出すと同時にマネージャーの能力を高めていくことが必須。

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