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1/100人のマネージングリーダーになる The Excellent Managerコラム

2020.3.10

プレゼンにおける3つの悪手とは(プロ以外の方へ)

プレゼンテーションは複数の人に同時に伝える手段としてとても有効な手段です。
私もこれまで数限りない回数をおこなってきました。恥ずかしながら到底プロレベルとはいかないのですが、やることよりも遥かに多く聞く機会はありましたので評価だけは勝手にできるつもりでいます。
特に、聞いていて「これはどうかな?」と思うパターンに幾つか気づきましたので、今回は「聞き手目線」で「できるならやめた方がいい」と、思うことについて述べてみます。
 
プレゼンテーションは、聞いて欲しい人たちに、自分の伝えたいことを「賛同から行動に移してもらうレベルで理解してもらうこと」が、ゴールになります。私の経験から申し上げるとそのゴールを達成できているケースはかなり稀ではないかと思っています。
プレゼンテーターは何か伝えたいことがあり、それなりに時間をかけて資料を作り、話し方も練習してきたはずです。それなのになぜ聞き手に伝わらないのか?考えてみると幾つか思い当たる点があります。
 
1、冒頭で「笑い」を取ろうとする
悪気が無いことは分かりますし、アイスブレイク的な感じで「何とか場を和ませて伝わりやすい雰囲気作りをしたい」という気持ちも分かります。しかし、「笑い」をとるというのは本当に難しいことで、素人が中途半端に手を出してうまくいくとは思えません。私も以前何度も痛い目にあった経験もありますし、実際そのようなケースを数多く見てきましたが、殆ど「ウケている」場面を見た記憶がありません。良くて苦笑い、大抵は聞いている方が恥ずかしくなって下を向かれるか、手元で別の作業するフリをされて終わりです。もし、そういった導入のやり方をしたいのであれば、檀上にあがる直前で不意に思いついたコメントを話す程度にしておくことをお勧めします。直前に不意に思いついたことは、その場の雰囲気とか聞き手との距離感を肌で感じて自然に思いついたことなので大ウケはしませんが、それなりに場が和むことにつながることが多いからです。前の日から準備して笑いを取りにいって「場が凍りつく」と本人が一番傷つきますし、これから本題に入る前に致命傷を負ってしまっては元も子もないからです。
 
2、「数字」だけ出して掴もうとする
プレゼンの1枚目に数字だけが書いてあるスライドを出して始める手法です。いわゆるナンバープレイというものですが、これ自体は掴み的には悪いわけでは無いと思います。問題は示した数字に関して「聞き手に質問する行為」です。ナンバープレイを教科書通りにやろうとすれば「この数字は何を指しているかわかりますか?」となるのが通常です。外国人相手の場合はそれ自体を楽しむ素地が備わっているので楽しんでもらえるのですが、日本人には合わないように思います。テレビ番組のように、聞き手も一緒にコンテンツを作ろうとしている場合は別ですが、そもそも「考えても答えに辿りつかない意外な数字」を示しているので、聞かれるだけでもストレスです。悪くすると「やれやれ出たわ」と聞き手のトーンが下がる危険性もあります。ナンバープレイを入れた場合は「この数字はxxxxxです」とさらっと潔く答えを伝えた方が良いと思います。ちなみに同様の理由から「何故だかわかりますか?」というのもできる限り多様しない方が無難だと思います。
 
3、最初に「危機感」を煽る
これも良く使われる手法です。話してと聞き手の関係にもよるかと思いますが、基本的にはこれも聞き手からすれば、「はいはいそうきましたか」という気分になり、その先の話や提案の方向が見えてきますので、聞き手側は「あら探し」をしながらその後の説明を聞くというモードになりやすいため、なかなか「聴く」という体制にはなりにくいと思います。そうなった場合は反論処理に追われ、ヘトヘトになって終了ということになります。
 
このように、一般的によく使われるプレゼンテーションの手法の中には、日本人相手だと合わないものがあると思いますので、相当自信がある方以外は気をつけた方が良いと思います。
因みに、私の場合は高度なテクニックは使わない(使えない)ので「緊張をコントロールしながら」「最初にこんな話をしますと伝え」「なるべく平易な言葉で」「普段しゃべるように」「一所懸命に話す」、というシンプルなことを心がけて話をするようにしています。その程度でも結構大丈夫だと思います。
 
エクセレントマネジメントワークス 原田 貴之