マネージャーの抱える問題のひとつに「指示待ちのメンバーが多くて。。。」ということがあります。
ということで今回は「指示待ちメンバー」への対応ということを考えてみたいと思います。
メンバーには言い分がある
最初にメンバー側の言い分や心境についてあげてみます。
・マネージャーが指示型⇒自分で考えても仕方ない
・全体の戦略を知らされていない⇒なので考えようがない
・失敗するとマイナス評価⇒リスクしかない
・過去に意見やアイディアを否定された⇒悪い記憶として残っている
・それを考えるのは自分の仕事ではない⇒マネージャーの仕事だ
・アイディアを言うと仕事が増える⇒損だ!
等々が考えられます。結構ネガティブなマインドという感じです。
マネージャーの問題として捉える
上記は今の現実ということで、少し問題を整理します。
・マネージャー側の問題:メンバーにチャレンジを推奨していない。口では言っているのかも知れませんがチャレンジを促進するための狙ったコミュニケーションや仕組みができていない。
・メンバー側の問題:総じて「仕事を楽しもうとしていない」、少し極端ですが仕事している時間を「苦痛」と捉えている。
「メンバーが自分で気づき変わるべきだ」と言っても永遠に変わるはずがありませんし、これは正にマネージャーの問題なのでメンバーの問題を含めてマネージャーのアクションで変えていくべき重要な課題です。
こうなって欲しい!
ではマネージャーとしてこういった指示待ちのメンバーにどのように変わって欲しいでしょうか。
・全体戦略の理解とその中で自分の仕事がどのような役割であり貢献しているのかを理解している。
・自分の仕事をどのように変えたら、あるいはこれまでやったことないことではあるが上手くいくともっと貢献できることは無いか?を考えチャレンジしている。
・たとえ上手くいかなくても微調整を繰り返しながら上手くいくまで粘り強く取り組んでいる。
メンバー自身の言葉で語ってもらう
ではそうなるためにどうやって?という基本的な話に進めます。
全体としては「仕事」が「作業」に近い状態になっているのでもっと楽しんで仕事に取り組んでもらえるように変えていきます。
1)自分の将来像をメンバー自身に考えてもらい自らの言葉で語ってもらう
その為には、やはり自分の将来(どうなっていたいか?どのようなことができるようになっていたいか?)を考える機会を設けメンバー自身にセルフイメージが付くようにします。
次に今の仕事をしながら身に着けたいことを練習するには?というテーマで話し合いをおこなう。アイディアをメンバー自身が話し出すようにマネージャーはサポートに徹する。決してマネージャーが正解らしきことを言って丸め込まないようにしなければなりません。何故なら自分のアイディアでないとやってて楽しくないのでアクションが続きません。注意が必要なのはこういった話し合いはメンバーに精神的な圧がかかりますので、マネージャーが納得することは何か?を考え出す危険性があります。忖度というやつです。マネージャーはそれを感じたら最初の「将来像」に戻るか日を改めてるなどしてください。イライラして事を急ぐとマネージャーの自己満足になって結果良い方向には進みません。
2)全体戦略の落とし込み
あらためて全体戦略とメンバーの仕事のかかわりとどのように貢献することになるのか?について丁寧に説明して理解を深めてもらう。
3)評価の仕組みを明確にする
会社で規定されている評価基準を基本としながらもマネージャー独自の評価基準(チャレンジを是としまたそれを支援するメンバーの評価を高く、逆に通常業務のみ行いチャレンジという意味で何もしなかったり人のチャレンジを否定する人評価しないような基準)を付け加えメンバーに周知する。
基本的には1-2-3を効果的に取り組むことで少しづつではありますがメンバーの動きが変わっていきます。大事なことは急に人は変われないということをしっかり理解しておきじっくり腰を据えて取り組むことです。
自分のスキルを習慣化させる
マネージャーは取り組み効果を高めるために「承認」と「傾聴」のスキルを高次元で身につけなければなりません。エクセレントマネージャーワークショップおよびビジネスメンターではマネージャーが身に着けているスキルを更に高いレベルで「習慣化」するための訓練方法を一緒に考えるサポートをしています。
是非お気軽にご相談いただければと思います。
エクセレントマネジメントワークス 原田 貴之